ケモミミ
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|DATE: 11/17/2012 01:49:43▲
本当は、思う存分、かいぐりかいぐりしたいネジなのです。
「で、その獣に噛まれて?」
ネジの憮然とした顔に、ヒナタはシュンとした。
気持ちが沈むと、一緒に耳と尻尾もうな垂れてしまう。
もともと感情を隠すのが苦手なのに、こうもあからさまに駄々漏れになってしまう事に、ヒナタは落ち込む。
「は、はい。その…満月の時だけ…ちょっとだけ、変な格好になっちゃうの」
ちょっと…と、かなり控えめな言葉に、我ながら情けなかった。
耳は、横に伸びるだならまだしも、フワフワとした長毛に縁取られているし、尾骨が奇妙に伸びて、そこも、耳と同じような長毛に包まれ、尻尾になっている。
腕や足の形は変わらないが、肘と膝から下は、柔らかい毛に覆われ、爪が獣のように尖っていた。
瞳も一族の白眼に、琥珀の縦長の瞳孔となってしまっている。
毛皮や瞳は、任務に行った森で、出逢った小さな白い獣を思い出させる。
見た事もない獣だったが、子猫くらいの大きさで、人懐こく足元に擦り寄ってきた。
こんな事をネジに言えば、きっと酷く叱られるが、あまりの可愛らしさに、油断してしまった。
思わず、柔らかそうな白い毛皮の頭を撫でると、獣は、ヒナタの手に噛みついたのだ。
完全に牙が立つ前に、獣の口から手を引いたが、牙の先で傷が付いた。
そして、この姿だ。
原因は、獣に噛まれた事くらいしか、思いつかない。
ほんの少しの噛み傷でコレだ。
完全に噛まれていたら、どうなっていたか……
「…お、おかしいですよね」
あまりに厳しい表情で、自分を見るネジに、ヒナタは自己嫌悪に打ち拉がれた。
「おかしくはないが、人に見られたら、あからさまにマズイだろう」
呆れたような、ネジの言葉に、ヒナタは尚更とうな垂れる。
柔らかそうな毛に覆われた耳と尻尾が、しなりと下を向いてしまい、日向の白眼は、琥珀色にも見える涙で潤んでいく。
大人しく従順な半人半獣の姿のヒナタに、実のところ、ネジは…
―――――可愛すぎるだろう!!!!!!!!
と、心の中で、悶絶して身悶えていた。
気が緩むと、完全に脂下がった、だらしない顔になるのが、わかっているから、必要以上に顔の筋肉を強張らせる。
「いいか、二人の秘密にしておこう」
そして、軽く咳払いをすると、もっともらしく、ヒナタに諭す。
「誰にも見られないように、その格好になってしまう時は、オレの所においで」
こんな可愛らしい姿を、人目に晒してなるものか!と、独占欲と激しい嫉妬心が、拳を振り上げているのを、おくびに出さずにネジは言った。
だが、そんな事を知らないヒナタは、いつもは厳しい従兄が、優しく気遣ってくれるのが嬉しくて、思わず表情を明るくする。
その気持ちの高揚につられて、耳がピンとたち、尻尾が振られると、ネジの頭の中では、ファンファーレが鳴り響くのだった。
[ 熊猫 ]
Happy re-birth day
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|DATE: 11/19/2012 00:35:19▲
【さぁ歌おう 生命の歌を さぁ奏でよう 生命のうぶ声を】

繰り返す生命の理をただ見つめることが使命―――終わりなき存在不死鳥として
心優しいこの不死鳥は治癒の涙で傷ついたものを癒すこともあるという。図らずもそのものは長い生命を生きることとなる。
長寿を与えられた青年は、不死鳥を捕えそばに置くことを生きる糧とし、追い求め続けだが叶うことなく、永い永い命を終えた。
不死鳥はその青年の亡骸の額に印をつけその体を燃やし灰に還した。
そして遥かなる時を超えて額にアザのある青年が再びこの世にうぶ声をあげようとしていた。
[ はすの ]
夜の住人
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|DATE: 12/04/2012 17:03:45▲
キバ+ヒナタで半獣人・猫娘・夜の住人です。
キバはナルトを好きなヒナタを応援ポジション。好きな人なし。
ヒナタはサクラを好きなナルトに配慮。
一方通行なので×ではないと思います。もしもまずい表現がありましたら教えて下さい。
ヒナコレ応援しています。
- [ 本文 ]
-
夜の住人
窓を金髪がよぎった。
それを見上げてヒナタは赤面し、猫耳を思わず揺らしてしまう。
夜中にパンを買いに行った帰り。どうしても寄り道して見上げてしまう、その窓。
「なーに見てんだよ!」
機嫌悪そうに尻尾を何度も振り回してキバが言った。
「お前はまだ見てるだけでいいなんて言ってるのか? ヒナタ!」
そういうキバは狼の耳、狼の尾、大きな爪--立派な狼男。
ヒナタはふわふわの猫耳に猫の虹彩の瞳。すらりとした猫の尾。猫娘。
夜の街、教会の大きな屋根の上、二人並んで座って買ってきたパンを食べる。
この街にはヒナタたちのような半獣人、”夜の住人”達と、普通の人間達が一緒に暮らしている。教会はその二つの種族の平和と交流の象徴だ。半獣人達は主に夜の世界に生活し、普通の人間達は昼の世界に暮らしている。
夜、猫の半獣人、ヒナタがずっと見つめているのは昼の世界のナルト。
「そんなにあの金髪の、ナルト……だっけ? が好きなのかよ。だったら早く告白して、ものにしちまえばいいのに」
キバがずけずけそういうと、ヒナタは赤くなって涙目でうつむいてしまうのだ。
綺麗な満月を見上げる事も出来ず、震える手を握りしめて膝を抱え込む。
「なんだっけ? 痴漢から助けてくれたんだって?」
「ち、ちが……この間の夕暮れに、酔っぱらいのおじさんに、私が絡まれているのを……助けて、逃がしてくれたの……ナルトくん……」
「それからずっと追いかけてるのか。家まで突き止めて、毎日寄り道して見上げて。ヒナタ、それ、ストーカーって言うんだぞ」
「す、ストーカーなんかじゃ……」
だが自分のやっている事を客観的に考えると、そう思えるのか、ヒナタは小さく体を丸めて震えた。
「ナルトくんの迷惑になんかなりたくないよ……」
だけど話しかけることも出来なくて、追いかけてしまう気持ちを止める事も出来なくて。 猫耳を下に向けて垂らしてしまいながら、ヒナタは涙をこらえる。
「うーーん……」
幼なじみのヒナタの性格を知っているキバは難しい顔でうなって夜空を見上げる。
ヒナタが自分からナルトに告白するように持っていくのは難しそうだ。
「今度俺がうまいタイミングを作ってやるから、自分から話しかけてアタックしてみろよヒナタ。一人じゃ無理なら、俺が機会を作ってやるからさ」
その機会を果たしてどうやって作ろうかとキバは内心考え込んでいた。普通の人間のナルトと夜の住人のキバの間に接点はない。ヒナタと同様に。
「キバくん……本当?」
ヒナタは猫の尻尾で屋根の上を掃きながら、瞳の虹彩をキバに向けた。
「ああ。俺たち夜の住人も普通の人間も、この街じゃ日曜に必ず教会に来るからな。そのときに俺が何とか話しかけてみる。ヒナタもついてこいよ」
「でも……」
日曜の礼拝のことは、ヒナタも分かる。
赤面して、ヒナタはうつむいた。
「でも、ナルトくん……好きな子いるみたいなの……私がそれを知っていて告白なんてしたら……ナルトくん、困っちゃわないかな……」
「好きな子? なんだそれ? 初めて知ったぞ。お前どうやって調べたんだ、ヒナタ!」
「な、ナルトくんが前に教会に来た時……見てたの……ピンクの髪の女の子の事、ナルトくんずっと見つめていた……」
ナルトを見つめるヒナタの視線の先。
ヒナタはナルトの視線の先まで見つめていたのだ。
「お前本当にナルトに夢中なんだな!」
キバは驚き、呆れ、また尊敬した。
「そんなによく一人の人間の事好きになれるな……俺には無理だぜ……」
そもそもキバはまだそんなに異性に興味がない。
そんなことより、夜の街で仲間や狼とつるんでいた方が楽しい。
「ナルトくん……私、ナルトくんが幸せならそれでいいの……」
「それでいいって、いいわけないだろ。いつまでもストーカーのままでいられないんだから! しっかりしろ。ヒナタ!」
叱咤激励を飛ばし、キバは思い切りヒナタの背中をどついた。
「キ、キバくん……私……ナルトくんを困らせたい訳じゃないの……」
涙を拭きながら、ヒナタは言った。
「キバくんの言う事も……分かるよ……私のしている事……本当にストーカーかもしれない……だけど、ナルトくんが他の誰かを好きなのに……私が強引に告白なんかして……ナルトくんは優しいから……悩むし傷つくと思うんだ……」
「ヒナタ……でもそれって……」
「だけどキバくんのように……勇気を持つ事って、凄いと思う。私……自信を持ちたい……」
パンをかじって、キバは盛大にため息をつく。
「なんかこう、青春相談室っぽくてやだな。自分で自分がかゆい……」
キバがそういうと、ヒナタは慌てて首をぶんぶんと横に振った。真っ赤になりながら。
「俺も、そういうふうに誰か好きになってみたいって、思ってるしな」
ぼそっとキバはそう言い捨て、パンの大きな塊をヒナタに押しつけた。
「まあ食えよ。食って、元気出せ。いつかナルトに告白出来るぐらいに。ガンバレ、ヒナタ」
勇気づけてくれるキバに微笑んで、ヒナタはパンを受け取った。
微笑むとヒナタは本当に可愛いと、キバも思う。応援してやりたいと思わせる何かがある。
(結構可愛いのに、自信なんてそう簡単に持てるものじゃないんだな……)
キバは自分の狼耳をピンと立てながら星空を見上げた。
「色恋沙汰なんてどう決着つくか分からないもんだから、後で後悔しないように、ベスト尽くしておけよ!」
「キバくんは……好きな子いないの……?」
あんまり偉そうにキバがそういう事を言うので、ヒナタも思わず聞いてしまう。
そうするとキバは真っ赤になった。好きな誰かがいるわけでもないのに告白しろと人を急かす自分に気がついて。
キバを真っ赤にさせてしまった事にヒナタは慌てて真っ赤になり、猫耳を揺らして尻尾を揺らす。
本当にどうしようもない、夜の住人達。
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[ スズシロ ]
Merry Christmas!!
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|DATE: 12/24/2012 01:47:37▲

2012/12/23エチャにてv
みんなでケーキを食します☆
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|DATE: 12/25/2012 23:47:45▲
ケンタウロスヒナタですv
珍しい白馬のケンタウロスヒナタ様。
後ろにネジ坊をしょってますv
[ はすの ]
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|DATE: 12/27/2012 10:39:38▲
ヒナたんハピバvvv
ヒナたんなら、たとえ百獣の王ライオンであっても うさネジ23には敵わないと思いました(^p^)
[ うにょ ]
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|DATE: 12/27/2012 23:02:07▲

ヒナ誕エチャinリンデにて。
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|DATE: 12/28/2012 01:09:34▲

これをもちましてヒナコレ☆2012~Mirage NighT~お開きでございます!
フォーム通信欄等にて寄せられた温かいお言葉にいつも力付けられてきました。
管理人多忙につきコメントや作品投稿等に一つ一つお返事でなかったのが心残りですが、
いつも心では両手を合わせて感謝しながら邁進してまいりました!
投稿作品は引き続きログページ(2013年春公開)にて展示させて頂きますが、
ウェブスペースをお持ちの方は是非、自作品の再UPをご検討くださいますようお願い申し上げますv
皆様のご投稿及びご声援、誠にありがとうございましたm(_ _)m
※企画終了につきコメント投稿機能を停止させて頂きます。
またいつかお会いできる日まで、いつも心にヒナラブを!!
[ はすの&重吉 ]